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日本の旅客機は、昔より安全になったのか
2026年9月、国土交通省が2025年度の航空安全情報を公表しました。一定規模以上の機体を使う日本の航空会社では、1986年以降、乗客死亡事故がないとあります。
乗客が亡くなる事故は減った一方、けがや機体損傷を含む事故率は下がり続けてはいません。どの範囲なら「昔より安全」と言えるのかを確かめます。
登場人物とことば
- 特定本邦航空運送事業者
- 100席を超えるか、最大離陸重量が5万キロを超える航空機を使う、日本の航空運送事業者を指す国の区分。
- 航空事故
- 墜落や衝突だけでなく、人の死傷や航空機の大きな損傷なども含む、航空法上の事故。
- 重大インシデント
- 事故には至らなかったものの、事故が起きるおそれがあった重大な出来事。
- 事故率
- 飛行時間や飛行回数に対して、事故がどれほど起きたかを示す割合。単なる事故件数とは異なります。
- 5年移動平均
- その年までの5年間の数字を平均し、年ごとの大きな増減をならした値。
- 全損事故
- 航空機が壊れて修理できないなど、機体を失ったと扱われる事故。死亡事故とは別の指標です。
- 滑空機
- グライダーのこと。一般的にはエンジンを使わずに飛びますが、事故統計ではエンジンを備えた「動力滑空機」も同じ区分です。
- 運輸安全委員会
- 航空、鉄道、船舶の事故などを調べ、原因究明と再発防止につなげる国の機関。
- 羽田空港事故
- 2024年1月2日、羽田空港のC滑走路で日本航空516便と海上保安庁機が衝突し、両機で火災が起きた事故。
- 技能発揮訓練
- 機体を動かす技術を確かめる従来の審査とは別に、状況把握、判断、作業の優先順位、管制とのやり取りなどを、座学と役割演習で学ぶ2年ごとの訓練。航空会社の操縦士は、会社で受けるCRM訓練で代えられるため、技能発揮訓練を別に受ける必要はありません。新制度では、管制空港を使う自家用機などの操縦士にも、この種類の訓練を広げます。